府中の森公園を散歩中にROCKと書かれた消火栓を見つけました。遊歩道から10mほど引っ込んだところなので目立ちません。
じつは、私が高校生のときにこの旧米軍府中基地の中で新聞配達のバイトをしていました。そのときに見覚えがあった消火栓なので、
この消火栓を見つけた瞬間に当時のことが甦りました。当時はもっと多くの消火栓があったはずなのに、なぜここに一つだけ残っているのだろうか?これは貴重な62年前の消火栓なので大切に保存して欲しい。いまでも火災から森を守っているようだ。
ひっそり立つアメリカROCK社製消火栓
府中の森公園の西側
公園の西側「あかしあ通り」と遊歩道の間で、通りから約20m、遊歩道から10mほど入ったところにひっそりと立っています。
公園西側で南北のほぼ中央付近で、奥に公園の小さなお山が見えます。
周りは樹木の日陰なので雑草も少なく視界が良い場所です。(2020/8/2も確認しました)
黄色の胴体にオレンジ色の帽子をかぶったような姿ですが、当時は、アメリカ軍宿舎の消火用として基地内には数多くの消火栓が設置されていたと思います。
オレンジ色の帽子
胴体の2本の腕からとお腹から放水できるのでしょうか?
栓につながっている鎖も錆びていますがしっかりついています。まるでロボットのようです。
当時の面影がすっかり消えてしまった中で、この消火栓はとても貴重なものです。
また、この公園には当時から生き続けている幹の太い樹木(20m以上)も多く残っています。
製造は1953年(62年前)
消火栓の下をよく見ると銘鈑(プレート)がついています。
ROCK
TESTED TO 300P.S.I
CONTRACT NO. FEC-15073
MFGR. NO. 134
MFGD.DATE AUG 1953
MFGD.BY K.K. IWAMURASEISAKUSHO
アメリカROCK社製らしいです。
設置日は1953年8月の62年前で、設置した会社は「株式会社 岩村製作所」と書かれている。
府中の森公園(都立)
府中の森公園 : 1991年(平成3年)6月1日開園
旧米軍府中基地の跡地利用の一つで、公園敷地内には府中市美術館、府中の森芸術劇場、府中の森市民聖苑、生涯学習センター、浅間中学校などがあります。
東側に航空自衛隊府中基地があります。
1940年(昭和15年)に旧陸軍燃料廠として設置されたが、終戦後の1945年(昭和20年)にアメリカ軍施設としての使用が始まった。
したがって、のこ消火栓は、米軍施設の防火用に設置されたと思われます。
府中の森公園の桜並木とジョギングコース
米軍府中基地跡地、1948年の航空写真と最近のGoogle写真 (1948年と2012年頃?)
私が高校生バイトで3年間基地内でPSS新聞配達した思い出が多い旧府中基地。あれから50年経過した今は、その跡地の緑の多い公園で毎朝散歩とジョギングをして元気をもらっています。
そして、散歩中に見つけた当時のROCK消火栓は感動ものでした。
これからも、この消火栓をずっと記念に残して欲しいと願っています。(2015年6月5日 66歳) 清水が丘 斉藤 実
(2020年8月2日写真を追加しました)